(広報「大野城」 平成20年12月15日号掲載)

座繰と小枠
皆さんが着ている衣服の素材で、「絹」と書かれているものはありませんか。絹は、蚕という虫が作る繭から取り出します。
絹を取るために、蚕を育てることを「養蚕(ようさん)」と言います。昭和前期ごろまでは、この大野城市でも盛んに行われていました。養蚕は、明治期には国の主要な産業として大きく発展しました。
また、市役所のある場所には昭和の中ごろまでは、福岡県の繭検定所・蚕業試験場が建っていました。当時は一面に桑畑も広がっていて、現在ではその足跡を記念して、一本の桑の木が植えられています。
座繰は、その蚕の繭から生糸(絹糸)を紡ぐときに使う道具です。今では、ほとんど機械式のものが使われていますが、座繰によって人の手で紡がれた糸は、空気が含まれてふっくらとするため、光沢のある絹糸になるといいます。このような絹糸から作られるものには、着物や帯などの絹織物がありました。