大野城市役所公式ホームページトップへ

大野城市役所公式ホームページ 大野城シティミュージアム心のふるさと館

本日開館日
背景色変更
青 黒 白
文字サイズ変更
拡大標準
やさしい日本語 非表示
音声読み上げ
Language

さがす

Languages

館長の部屋

最終更新日:
(ID:7713)

館長

おおのじょうシティミュージアム 館長 赤司 善彦(あかし よしひこ)

ごあいさつ

 10月下旬は暦の上で晩秋とされていますが、まだ秋を実感できるのはもう少し先のようです。

 さて、当館ではスポーツの秋と文化の秋にふさわしい2つの展覧会を開催しています。1つ目は『基地と野球とベースボール』展です。この企画の始まりは、昨年寄贈を受けた地元の歴史に関わる山上高太郎さんの日記の調査から始まりました。山上さんは、大野村(現在の大野城市)の村長や町長を務めた方で、日記には戦中・戦後の困難な時期における公務の記録や当時の思いが詳しく記されています。公務での苦悩や喜びも感じさせる、貴重な資料です。

 日記には、戦後間もなく板付基地で行われた地域住民とアメリカ進駐軍の親善試合や、西鉄ライオンズとの対抗試合の記録が残されています。これらの交流は、山上町長の尽力によって実現しました。特に板付基地は、日本の野球とアメリカのベースボールが劇的に出会った場所だったのです。ちょうど日本シリーズや、アメリカのワールドシリーズが開幕するこの季節。スポーツの秋を楽しみながら、野球を通じた日米交流の歴史をぜひ体感してください。

 2つ目は『金色のお経―国宝銅板法華経と聖地四王寺山の経筒―』です。今から約千年前の日本の仏教文化に迫ります。当時、「法華経」という経典を未来に残そうとする風習が広まりました。「法華経」は釈迦が晩年に説いた教えをまとめたもので、悪人であってもすべての人が平等に救われるという革新的な考えが含まれています。 

 平安時代には災害や疫病が頻発し、末法思想(釈迦の教えが廃れて世の終わりが来るという考え)が広まりました。人々は不安を和らげるため、仏の教えを後世に残す取り組みとして「法華経」の経典を山に埋める「経塚」を造営しました。貴族など文字を書ける人々が写経した紙を金属の筒に収め、タイムカプセルのように埋めて信仰の象徴としました。

 当時は平地の衛生環境が悪かったため、空気のきれいな山が経塚を作る場所として選ばれました。中でも筑前の四王寺山をはじめ、肥前の背振山、豊前の英彦山、求菩提山など、特に「聖なる山」とされた場所に数多くの経塚が営まれました。

 埋納された経典には、紙以外にも瓦や石などさまざまな素材が使われていましたが、その中でも特に注目すべきは「銅板法華経」です。この銅板経典は全国で確認されている5例のひとつで、求菩提山に埋納されていたものです。現在では国宝に指定されています。

 金色に輝く銅板33枚の表裏には、「法華経」の文字が1画ずつタガネという道具で刻まれています。その手仕事に費やされた膨大な時間を思うと、気が遠くなるほどの労力が感じられます。銅板が選ばれた理由は、未来永劫に朽ちることなく教えを伝えようとする強い願いによるものです。さらに経典は、仏像が線刻され、金メッキが施された美しい銅筥(どうばこ=銅製の箱)に納められていました。この装飾からは、ただ経典を埋めるだけではなく、至高の美しさにもこだわり、善美を尽くそうとした人々の思いが伝わってきます。たとえば「平家納経」のような細やかな技巧を彷彿とさせます。

 展覧会では、銅板法華経が作られた背景やその美しさを間近で感じることができます。ぜひ、澄んだ空気が広がる高嶺の地に立つような気分で、この特別な展示を楽しんでみてください。

 最後に、スポーツの熱気あふれる「基地と野球とベースボール」展と、文化の深みに触れる「金色のお経」展。この2つの展覧会は、秋とともに新しい知識や歴史への興味を呼び起こします。スポーツと仏教文化が紡ぎ出す物語に、触れてみてはいかがでしょうか。

  • R8_館長の部屋10月a  R8_館長の部屋10月b

令和8年10月
おおのじょうシティミュージアム館長 赤司善彦

過去記事

7月

 7月に入りました。梅雨空が続いていますが、まもなく本格的な夏の訪れとなります。

 さて、皆さまにご報告すべきことがあります。大野城心のふるさと館は、6月の大野城市議会において、館の名称を改めることが議決され「おおのじょうシティミュージアム」が館の正式名称となりました。

 名称を変更しました主な理由は、昨年、博物館法の規定による「登録博物館」に登録されたことを契機に、博物館施設であることを明示しようとするためです。とはいえ、「大野城心のふるさと館」の名称は、市民の皆さまには定着していますので、愛称として今後も使用することにしています。名称変更へのご理解を賜りますようお願いいたします。

 さて、当館では、この夏も多くの方に楽しんでいただけるよう、特別展やワークショップを充実させています。7月14日からは、夏季特別展「もっと!こどもの視展~こどもになる12の体験~」を開催いたします。「大人が子どもになってみる」ことをコンセプトに大学の研究機関等の研究成果を取り入れた体験型コンテンツです。子どもの視点を体験することで、こどもの行動の理解や親と子のつながりについて改めて考える機会になれば幸いです。

 暑さ厳しい折ではございますが、館内は涼しく快適にお過ごしいただけます。ぜひご家族やご友人とともに、夏のひとときを当館でお楽しみください。皆さまのご来館を心よりお待ちしております。

    ロゴマーク

    ロゴマーク

令和8年 7月
大野城心のふるさと館 館長 赤司 善彦

プロフィール

1957年福岡県生まれ

専門分野

古代の大宰府や古代山城、主に朝鮮半島との対外交流、近年は水中遺跡の調査研究。

経歴(年度)

1983年  明治大学文学部史学地理学科考古学専攻卒業。

1984年~ 福岡県教育庁文化課技師採用、県内の遺跡調査に従事。

1985年~ 九州歴史資料館で大宰府史跡の調査研究に従事、その間4年間福岡県教育庁北筑後教育事務所等で勤務。

2000年~ 福岡県総務部国立博物館対策室で九州国立博物館の設立準備に従事。

2005年~ 九州国立博物館展示課長。

2014年~ 福岡県教育庁総務部文化財保護課長、副理事兼文化財保護課長を経て2017年3月退職。

2017年~ 九州歴史資料館企画主幹。

2018年~ 市民ミュージアム 大野城心のふるさと館館長に就任し、現在に至る。 

業績

著作等(2018年~)

「世界の水中遺跡の保存と活用」『水中遺跡の歴史学』山川出版社2018.3

「大宰府の都市の造営」『大宰府への道―古代都市と交通―』九州歴史資料館2018.4

「博多をめざした交易船をさがす」『西日本文化』478 2018.7

「公立博物館意識改革待ったなし」『西日本新聞』朝刊2018.7.21

「朝鮮式山城の特徴―主に兵站と備蓄―」鞠智城・古代山城シンポジウム資料集2018.10

「大宰府の都市と古代山城 The city of Ancient Dazaifu and mountain forts」イコモス・ICOFORT 国際会議2018論文集 2018.10

「古代山城とGIS―大野城・基肄城・阿志岐山城の眺望を中心としてー」『大宰府の研究』高志書院2018・11

「大宰府政庁前面域」『都府楼』50 公財古都大宰府保存協会 2018.11

「市民ミュージアム 大野城心のふるさと館」『歴史と地理 日本史の研究』264山川出版社2019.3

「市民ミュージアム 大野城心のふるさと館 こどもたちが歴史を体感する場」『歴博』213 2019.3 国立歴史民俗博物館

「大宰府と古代山城の誕生」・「大野城の研究成果」ほか『大宰府学研究』九州国立博物館アジア文化交流センター研究論集1 2019.3

注:「」は論題、『』は書籍名となります。 

現在就任している館外の委員等

文化庁水中遺跡調査検討委員会副委員長

文化庁水中遺跡調査検討委員会協力者会議委員

日本学術振興会関連委員

福岡県・大野城市まち・ひと・しごと創生有識者会議委員

福岡県・春日市文化財専門委員

福岡県・久留米市文化財保存活用地域計画協議会委員

佐賀県・佐賀市東名遺跡整備基本計画策定委員会委員

長崎県・対馬市有識者会議構成員(対馬市博物館建設推進会議)

鹿児島県・瀬戸内町近代遺跡調査検討委員会委員長

鹿児島県・伊仙町生涯活躍のまちづくり町有地・施設利用構想検討委員

鹿児島県・徳之島町水中遺跡指導委員会委員

鹿児島県・天城町水中遺跡調査指導委員

鹿児島県・奄美市小湊フワガネク遺跡保存活用計画策定委員会委員

鹿児島県・与論町与論城跡調査指導委員会委員

九州国立博物館名誉館員

独立行政法人国立文化財機構奈良文化財研究所客員研究員

公益財団法人古都大宰府保存協会顧問

日本考古学協会会員

九州考古学会会員

講演等

(2018年)

1月10日 古代の土木技術について(九州産業大学建築都市工学部)

1月17日 文化遺産セミナー「大宰府史跡の保存と活用」(福岡県)

2月14日 もっと知ろう 大宰府講座 「大宰府と羅城」(古都大宰府保存協会)

5月25日 大野城市山城塾 「博物館の楽しみ方 1」(大野城市)

6月17日 第3回九州文化財保存学研究会「災害と文化遺産 ~災害時における福岡県の対応~」(別府大学)

7月27日 大野城市山城塾 「博物館の楽しみ方 2」(大野城市) 

10月13日 太宰府市発見塾「大宰府史跡発掘調査50年」(明治大学)

10月14日 鞠智城・古代山城シンポジウム「古代山城の成立と変容 ~朝鮮式山城の特徴~」(熊本県)

10月15日 福岡県市長会研修会「大野城心のふるさと館がめざすもの」(大野城市)

10月25日 ICOFORT国際会議「城塞と都市の防御 ~大宰府都城と古代山城~」(ICOFORT国際会議2018 in彦根実行委員会)

11月8日 公立歴史系博物館の展望「大野城心のふるさと館の試み」(九州博物館協議会)

12月8日 公開講座九州学「古代の太宰府」(別府大学)

(2019年) 

館長講座(大野城心のふるさと館)ほか


このページに関する
お問い合わせは
(ID:7713)
ページの先頭へ
メニュー
閲覧補助
文字サイズを変更する
拡大標準
背景色を変更する
青黒白
やさしい日本語 非表示
音声読み上げ
Languages
検索